| 2007/07/04 |
横浜みなとみらいホール(小) |
| Program |
バロック風「イギリスの想い出」・・・イギリス民謡(早川正昭〜NE編) (1)埴生の宿 (2)ロンドンデリーの歌 (3)ロンドン橋 寺田和之指揮/演奏:新堀ギターアンサンブル |
2台のバスギターの為のコンチェルト第一楽章 ・・・・・ヴィヴァルディ(新堀編) 寺田和之指揮/演奏:新堀ギターアンサンブル 7弦バスギターソロ:長田遼、山本久子 |
BWV1068 Suite No.3 より"Overture"・・・・J.S.バッハ(黒田康子編) 新堀チェンバロギターアンサンブル (9名全員複弦チェンバロギターによるアンサンブル) |
ギターソロとアンサンブルの為の「タンゴ・アン・スカイ」 ・・・・・ディアンス(垂石雅俊〜柴山直人) 柴山直人指揮/新堀ギターアンサンブル プライムギターソロ:田口尋夢 |
ギタロンコンチェルト「クシコスポスト」・・・・・・・・・・・・・ネッケ(NE編) 柴山直人指揮/新堀ギターアンサンブル ギタロンソロ:田中重次 |
花宴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・百瀬賢午 百瀬恭子指揮/新堀ギターアンサンブル |
2本のフルートの為のアンダンテとロンド ・・・・・ドップラー(寺田和之編) 寺田和之指揮/新堀ギターアンサンブル フルートソロ:越部裕子、山本美樹 |
Where The Rain Grows ・・・・・・・・・・・・・・・R. Weikath(澤田直之編) DANROKU(新堀ギター男性六重奏団) |
綿の国星のテーマ〜テンペスト ・・・・・・・R. シュトルツ〜ベートーベン(小林秀明編) 新堀ギター女性四重奏団 |
剣の舞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハチャトゥリアン(新堀寛己〜NE編) 寺田和之指揮/演奏:新堀ギターアンサンブル |
黒い瞳 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロシア民謡(田口尋夢編) 寺田和之指揮/演奏:新堀ギターアンサンブル |
7月4日に行われたNE(新堀ギターアンサンブル)公演は、開演前から超満員となった会場が、熱い期待と興奮に包まれていたように感じました。みなとみらい小ホールは、新堀ギターフィルハーモニーオーケストラの精鋭達18人がパフォーマンスを繰り広げるには、広さと音響がベストであり、実際過去に何度も名演が繰り返されてきました。
古くからのNEファンの中には、その想い出が甦り、既に潜在意識の中でこれから始まる未知なる感動に無意識に期待してしまっていたかもしれません。(私もその一人です)しかし、その反面一抹の不安もありました。今年の公演は、新堀寛己博士が9月に行われる創立50周年メインコンサートと、11月に行われるドイツ、オーストリア公演(楽友協会“黄金ホール”での演奏)に照準を合わせている事もあり、自らがNEの指揮を行わず、音楽総監督としての責務にとどまっていたからです。果たして今宵の若手3人(寺田和之、柴山直人、百瀬恭子)の指揮でどの様な演奏が行われるのか、それも又、公演が始まる前から異様な期待と緊張を生み出している大きな要因でした。
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新堀ギターアンサンブル
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しかし公演が始まると、そのような不安は全て払拭されてしまいました。次から次に繰り出されるパフォーマンスに、私も聴衆も圧倒されっぱなしでした。まず、指揮者の個性と曲目が見事にハマっており、まるで水を得た魚のように素晴らしい指揮とサウンドが会場に溢れました。プログラミングもアンサンブルばかりでなく、9人全員が複弦チェンバロギターでの重奏でバッハの宇宙観を見事に表現したり、カミソリのような切れ味と音圧で迫る超絶技巧のDANROKUの男性六重奏などを挟み込み、多彩で飽きることのない絶妙なプログラムでした。そして指揮者3人がバトンタッチしながら行う解説も、実に人間性とユーモアに満ち、曲のエピソードもそれぞれの語り口で分かり易く行い、正に現代人の心を捉えた演出と感じました。そして、実は今年はメンバーに新人が多かったと後で聞きましたが、全くそれとは感じさせない目の覚めるようなテクニックと一体感で、このパフォーマンスはお世辞抜きで世界公演でもスタンディングオベーションを受けるレベルだと確信しました。普通、ベテランと新人が混じると、中々ここまで精密なサウンドは得られないものですが、この日は見事に音色が溶け合っており、そう言う意味でも最高新記録ではなかったかと思います。本番ステージの中で新人メンバーが育つのがこのNEの伝統でもあり、当日会場に駆けつけた新堀博士も大変満足されたに違いありません。傑出の出来は、「本番に強い」と言われた田口尋夢で、彼が超絶技巧でソロを行うたびに(例えば「タンゴ・アン・スカイ」のコンチェルト版やDANROKUでの演奏)、聴衆はいつまでも鳴り止まない拍手と、興奮の坩堝と化していました。
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三人の指揮者左より、柴山 直人 寺田 和之 百瀬 恭子
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しかも最後に彼自身の編曲によるロシア民謡の「黒い瞳」も出色の出来映えで、彼の非凡な才能を見せた思いでした。終わってみれば、一人一人が何役もの各音域ギターや打楽器を演奏し、伝統のNEの名に恥じない素晴らしいが感動が繰り広げられた演奏会でした。最後には客席にいた新堀寛己博士をステージ上から寺田和之が紹介し、拍手と感動を誘う場面もありました。10月には韓国で世界中の有名ギタリストを招いて、国家レベルで初めて行われる「韓国国際ギターフェスティバル」にゲスト招聘されているNEは、この公演でかなりの手応えを得たに違いありません。日本を代表するプロギターアンサンブルとして、ぜひ世界の人々に、当夜演奏されたような素晴らしい音楽と感動を披露して欲しいと思います。 |
by くーたん
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ギターオーケストラのソロを務めた六人の奏者左より、 ギターソロ:田口 尋夢 フルートソロ:越部 裕子,山本 美樹 バスギターソロ:山本 久子,長田 遼 マリンバソロ:新堀 奈夕
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新堀ギター男性六重奏団(DANROKU)
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新堀ギター女性四重奏団
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新堀チェンバロギターアンサンブル
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